駐在員のクレジットスコア − 3ヶ月で良いスコアを取る方法
よく言われているとおり、アメリカではクレジットスコアがとても重要です。
いろんなブログを読んでも、会社の人に話を聞いても、みなさん本当に苦労されているようです。今回、私は思いの外うまくスコアを取れているので、良い例として紹介したいと思います。
クレジットスコアは何のため?
クレジットスコア(FICO Score)は、日本でいうところの全銀やCICのような信用調査機関3つ*1が、それぞれが好き勝手に人を品評してスコアをつけてきます。早い話が、「借金をちゃんと返してくれるスコア」です。
必要なケースとして以下のようなものがあります。
- クレジットカードの契約(発行可否・限度額)
- 住宅ローンの契約(契約可否・金利)
- 住宅賃貸時(入居可否・保証金額)
- 自家用車リースまたはローン契約(契約可否・金利)
- 携帯電話の割賦販売の契約(保証金額)
特に最初は、「クレジットスコアが無いとカードが契約できないのに、カードがないからクレジットヒストリーが構築できない」というクレジットスコアパラドックスに陥ります。*2
クレジットスコアを確認する
まずは自分のクレジットスコアがどうなっているかを確認しなければ対策のうちようがありません。FICO Scoreは有料でいろいろ見られるサービスがいろいろありますが、JAL USA Cardのサービスで無料で見られます。ただし、私は妻と共同名義にしていたため、これが見られませんでした。ツカエネ。
そこで利用したのがCredit Karmaです。
Free Credit Score & Credit Report Card. No Credit Card Needed.
Trans Unionのみの照会なのと、FICOスコアと完全にイコールではないものの、だいたいそれっぽいスコアが見られます。カードの申し込みをしたらすかさず"Hard Inquirity"のログがついていたので、リアルタイム性は高いようです。
「クレジットスコアがつくにはSSNを取得してからだいたい半年くらい」と聞いていましたが、景気が上向いていることもあってか、私は2回目の支払が完了した段階でスコアがついていました。(SSN取得後3ヶ月)
本当に驚いたのですが、Excellentのスコアがつき、最上位のクレジットカード*3がRecommendリストに出ていました。
当然ですが、スコアが良ければ良い条件で契約ができるため、スコアは高いにこしたことないわけです。
どうすれば3ヶ月で良いスコアを取れるのか
さて、ここからが本題です。Credit Karmaを見て、私が一般的に苦労している他の方と何が違うのかがわかりました。
重要な順に並んでいて、右の方は割とどうでもいいようです。*4
- Utilization :現在限度額の何%使っているか
- Payment History :On-timeで支払したのは全体の何%か
- Derogatory Marks :自己破産・差し押さえ等があったか
- Age of Credit History :各契約の長さの平均
- Total Accounts :クレジット契約の数
- Credit Inquiries :信用調査回数
早い話が、最初の3つでAを取れたらExcellentなわけです。
Utilization (1%〜20%でA)
私はここが決定的だと思いました。JAL USA Cardの限度額が$12,000もあったため、月に$2,400使っていても20%以内です。家賃を除けばそんなに使わないので、20%以内に収まっていました。限度額$3,000という方をよく聞いたので、大変恵まれていました。
もし特定の時期にローンやカードの申し込みを予定している場合は、繰り上げで払ってしまうか、日本のカードや現金・キャッシュで支払して直近の請求額が限度額の20%以内に収まるようにするのが良いです。この時注意すべきなのは、0%にしてはだめということです。
Payment History(100%でA)
当然ですが、これを外したら終わりです。借金してでもOn-timeに払いましょう。*5
Derogatory Marks(0でA)
さすがにこれがある方はいないでしょう。
というわけで、Utilizationのコントロールさえできれば、最初の3つでA、全体でExcellentを取るのは難しくないということがわかります。
彼を知り己を知れば百戦殆からず!
*1:Equifax, Experian, Trans Union
*2:これを防ぐには日本での信用に基づいて発行してもらえるJAL USA Card、USA ANA CARD、PREMIOが使え、駐在員は必然的にこれらを契約することになります。これについては別に書きます。
*3:還元率が高いAmex Blue Cash PreferredやDiscover itなど
*4:「どうしたらスコアがどう変わる」というシミュレーションもCredit Karmaの標準サービスなので、試してみると面白いです。
*5:実際、カードの機能としてTransferというのがあり、残債をカードで払って新しい債務にできるというのがあります。日本人には信じられない仕組みですが。